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ウクライナ紛争

「ウクライナ侵攻」ってなんなん? 岸田首相キーウ電撃訪問

3月21日、岸田文雄首相はウクライナの首都キーウを訪問しました。

岸田首相は19日からインドの首都ニューデリーを訪問しており、ニューデリーを21日に出発し、22日には日本に帰国する予定でした。
政府は安全確保のため、訪問を当日まで公表せず、電撃訪問を実現させました。
日本の現職の首相が戦闘が行われている国を訪問するのは異例です。

急にどうしたん?

岸田首相は5月に広島で開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)で議長を務めます。
この広島サミットではロシアによるウクライナ侵攻が最大のテーマになりますが、日本はG7の首脳で唯一、ウクライナを訪問できていませんでした。
広島サミットで岸田首相が議論をリードするには、ウクライナを訪問する必要があります。
そのため、広島サミット前のウクライナ訪問が検討されていました。

16日には電話協議したウクライナのゼレンスキー大統領からキーウ訪問を要請されます。
また、中国の習近平国家主席がロシアを訪問したこともあり、中国がウクライナ問題で一定の役割を果してしまうと日本の立場に影響しかねないという懸念もありました。
そして今回の電撃訪問につながったのです。

キーウにて

岸田首相はキーウでゼレンスキー大統領と会談。広島サミットにオンラインで参加するよう要請し、ゼレンスキー大統領も承諾しました。

欧米各国はウクライナの要望に応じて軍事支援を強めていますが、日本は「防衛装備移転三原則」により軍事支援は制限されています。
そのため、岸田首相はあらたなウクライナ支援として

  • エネルギー分野などへの新たな無償支援などで4.7億ドル(役620億円)を供与
  • 北大西洋条約機構(NATO)の信託基金を通じた殺傷性のない装備品支援に3千万ドル(約40億円)を拠出

を約束。
その後、ポーランドに移動して首脳と会談した後、23日に日本に帰国したのでした。